シニアの気になる賃貸事情

シニアは賃貸を借りることが難しい?

様々な理由から、転居を選択するシニアの方たちもいます。

どんなときに引っ越しを考えるものでしょうか。

・家族が減少し一人では家が広すぎるため。

・今暮らしている家をなんらかの理由で出る必要があるため。

引っ越しは、住む家も場所も慣れ親しんだ今の環境と大きく変化するため、シニアには大きな決断となるでしょう。

シニアは年齢が高いため、賃貸を借りることが難しいといわれていますが、実際にはどうなのでしょう。

今回はシニアの賃貸事情について調べてみました(※賃貸のお世話になることを前提としています)。

大家さんはシニアの入居に拒否感?

シニアが賃貸アパートを借りにくいというのは本当でしょうか。

理由1 シニアの収入に対しての心配
退職して生活しているシニア世代の多くは年金が主な収入となるため、大家さんは「これから先滞納などなく家賃を払ってもらえるだろうか」と、心配することが多いと考えられます。

理由2 連帯保証人に対する心配
賃貸の契約をする際、連帯保証人として身内を求められることがほとんどですが、シニアの場合は身近な人が亡くなっていることも多いです。
そればかりか保証人を受けてくれる人がいないという本人も弱ってしまうケースも。
また、受けてくれたとしても年金収入のみの場合、保証人として認められない場合もあります。

理由3 不動産の価値に対する心配
人は誰しも同じように死という可能性を背負っています。シニア世代は高齢のため、よりその可能性が高めとみなされてしまいます。
入居者が亡くなれば、特殊清掃の必要が生まれるほか事故物件となれば資産価値が下がるリスクもあるのです。
そういったことから大家さんとしてはシニア世代はなるべく入居を敬遠したいと考える傾向にあります。

公益財団法人日本賃貸住宅管理協会が発表した家賃債務保証会社の実態調査報告書のデータを参考にして、
シニアに対する大家さんの意識について考えていきましょう。

まずシニアに拒否感を抱いている大家さんはどれくらいいるのか、実態調査報告書のグラフを見てみましょう。

大家さんの意識調査

上のグラフを見ると、大家さんの6割がシニアの入居に拒否感をもっていることがわかります。

しかし、薄いピンクの「拒否感はあるものの従前より弱くなっている」が44%になっていることから、
元気なシニア世代が増加していることから、少しずつ拒否感は薄れてきていると判断することができるでしょう。

つまり、拒否感は残るものの「まぁ貸してもいいかな」という意識の大家さんが増えてきているということです。

そして、同調査の下の結果を見てみてください。

■入居制限の有無

1位 外国人は不可        16.3 %
2位 生活保護受給者は不可   12.8 %
3位 単身の高齢者(60歳以上)は不可 11.9 %
4位 高齢者のみの世帯は不可  8.9 %
5位 成形中心者が離職者の世帯は不可 8.7 %
6位 障碍者のいる世帯は不可 7.2 %
7位 子育て世帯は不可 3.4 %
8位 ひとり親世帯は不可 2.1 %

上の数字とおり、シニアに入居制限をしている大家さんは1割程度という結果になりました。

入居審査をパスできなかったケースはありますが、最初から高齢だというだけで入居制限をする大家さんはそんなに多いわけではなさそうです。

今日本に起きている高齢化社会を前に、大家さんとしても「高齢者だから」という理由だけで入居拒否を示す時代ではなくなってきていると考えることができそうですね。

入居審査は70歳が境目?

賃貸物件を借りる際には「連帯保証人」を立てる必要があるのは皆さんもご存知だと思います。

借主が家賃を滞納してしまった等何らかのトラブルが起きたとき、本人に代わって支払いをする人のことですね。

また最近では滞納よりも、入院や不慮の事故による死亡など何らかの理由で部屋を使えなくなってしまったとき、
その後の始末をしてくれるための人という意味付けで連帯保証人が必要となってきています。

シニアでも同じように連帯保証人を立てなければいけません。

しかし家族などに頼むことができないなど、連帯保証人を立てにくい方もいるでしょう。

このため大家さんは、高齢の入居希望者へは連帯保証人を代行してくれる「家賃保証会社」の利用を求めるケースが増えています。

増えたというよりは、ほぼすべての不動産やで保証会社の審査をする時代になっています。

シニアが賃貸アパートを借りやすいかどうかは、家賃保証会社の審査が通りやすいかどうかも一つの目安です。

同調査結果の「年代別の入居審査状況」を見てみましょう。

60代まで「審査が通りやすい」が49.1%と審査申し込みをした半数以上が通っていますが、
70歳を超えるとその数字は22.6%と急に下がってしまいます。

シニアが賃貸を借りやすい年代の境界線のひとつが「70歳」という年齢だと考えられます。

どうしたら賃貸を借りることができるの?

今までの記事の流れで、いろいろ心配になってしまった方もいると思いますが、明るい情報もあります

賃貸の応募項目の中には「高齢者相談可」という項目があって、これはシニアの入居に理解のある大家さんが出している物件となります。

高齢者の入居というと、収入面や体調等の負の面でとらえる大家さんもいるのですが、なかには若い独身者や子供のいる家族構成とちがって、同じ条件でずっと借り続けてくれるというところに安心感をもつ大家さんも多いのです。

シニアの方は規則正しい生活を送ってくれる方も多く、近所とのトラブルも起こりにくいことから重宝されるケースも珍しくないのです。

そういったシニア世代のメリットを踏まえた大家さんの出す「高齢者相談可」の物件をどうか探してみてください。

また、保証会社の審査に落ちても、仲介業者の方が大家さんを交渉してくれて入居を引き受けてくれる場合もあります。

新聞などにのっている、「貸します」の欄で大家さんに直接交渉できる物件を探すのもこの場合はいいでしょう。

保証や審査といっても、大家さんも所詮は人です。

誠意をもって話し合えば、かならず理解して受け止めてくれる大家さんや仲介業者さんに巡り合えます。

この記事を書いている私自身も、何度か物件の審査に落ちましたが諦めずに探すことで、よい物件に住むことができています。

どうか物件探しで心が折れそうなときもあるかと思いますが、最後は「人と人」であることを思い出して前へ進んでいってくださいね。

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